パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々

2010年2月12日

アメリカ・イギリス


アメリカの人気小説「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」シリーズの映画化作品。

ギリシア神話を題材にして、現代を舞台に神と人間のハーフであるパーシー・ジャクソンが冒険を繰り広げるファンタジー作品。

アメリカでは「ハリー・ポッター」シリーズを上回るほどの人気を誇る小説である。

そのシリーズ第1作「盗まれた雷撃」の映画化。


ギリシア神話の神々や怪物は現代において、アメリカ合衆国に居を構えている。

神々の住まうオリンポスは、今やニューヨークにあるエンパイアステートビルのはるか上空らしい。

パーシー・ジャクソンは海神ポセイドンと人間の女性との間に生まれた子で、彼は自分がハーフ(半神)であることを知らない16歳の高校生。


あらすじ

神々の王ゼウスの雷霆が盗まれ、その犯人は海神ポセイドンの子パーシー・ジャクソンであると言う。

ポセイドンは否定したが、ゼウスの怒りは収まらず、このままでは人間世界は破滅しかねない。


16歳の高校生パーシーは、母親サリーと虐待的な養父ゲイブと暮らしていた。

ある日、メトロポリタン美術館の課外授業中にパーシーは突如、復讐の女神の1人アレクトに襲われる。

アレクトはパーシーに雷霆を返すよう要求するが、彼には何のことか分からない。

そんなパーシーの危機を救ったのは、引率教師とクラスメイトの親友グローバーだった。


彼らが言うには、パーシーは神と人間との子ハーフ(半神)だという。

そしてパーシーは、そんなハーフの少年少女たちが集う秘密の訓練学校へと案内される・・・


パーシー・ジャクソン/ローガン・ラーマン


学校長ケイロン(引率教師)/ピアース・ブロスナン

養父ゲイブ/ジョー・パントリアーノ

怪物メドゥーサ/ユマ・サーマン


ハデスの妻ペルセポネ/ロザリオ・ドーソン

冥界の王ハデス/スティーヴ・クーガン

神々の王ゼウス/ショーン・ビーン


ストーリー   ★★★

映像      ★★★

キャスト    ★★★

ギリシア神話度 ★★★★


ネタバレ!

訓練学校に向かう途中、パーシーたちは牛頭人身の怪物ミノタウロスに襲われる。

怪物をなんとか撃退したものの、一緒について来たパーシーの母親サリーがさらわれてしまう。


パーシーは訓練学校で、自分は海神ポセイドンの息子であることを知らされる。

そして親友グローバーの正体が実は半神半山羊の精霊サテュロスで、ずっと自分の身近に見守っていた守護者だったこと。

引率教師が半神半馬ケンタウロスの賢者ケイロンでだったことを知った。


パーシーは訓練学校で戦士としての修行に励む。

また知恵の女神アテナの娘アナベス、伝令神ヘルメスの息子ルークらとも仲間になった。

そしてさらわれた母親を助け出す為に、パーシーたちは冥界へと向かう冒険へと出る。


パーシーたちは冥界へ行く方法を求めて、3つの宝石を集める。

ニュージャージー州の園芸店でメドゥーサを倒し、テネシー州のパルテノン神殿(レプリカ)でヒドラを倒し、ラスベガスのカジノホテルでロトスの植物の誘惑から逃れた。

そしていよいよハリウッドにある冥界の入り口へと向かう。


冥界へ辿り着くと、実はゼウスの雷霆を盗んだのは仲間だったヘルメス神の息子ルークだったことが判明する。

パーシーたちは冥界の王ハデスに襲われるが、ハデスの妻ペルセポネに助けられる。


冥界を脱出したパーシーは、オリンポスの入り口となるエンパイアステートビルに向かう。

そこでゼウスの雷霆を返そうとするが、そこにルークが立ちはだかる。

彼は自分たちハーフが神々を打倒し、新たな支配者になろうとしていたのだ。


パーシーはルークと最後の決着をつけ、無事ゼウスに雷霆を返し世界は救われた。



ギリシア神話の世界を、現代に当てはめた珍しい作品。

ハーフ(半神)たちの学校があるなんて、某魔法ファンタジー映画みたいですね。

それにしてもハーフがなんでこんなにいるの?には驚きです。

ちなみに女神アテナは処女神なので、子どもは産まないハズです。

たぶん神話と同様に、誰か別の神の子で養子なんじゃないでしょうか。


冒険の旅も現代的で面白い。

園芸店で石像を売るメドゥーサなんてコミカルです。

神話と同様にメドゥーサ退治では姿を反射しながら戦うけど、現代的にスマホを活用するのもユーモラスです。

現代版ロトスの実(望郷を忘れ囚われる)は、カジノから抜け出せなくなるのネ。


そしてやっぱりハデスは悪者扱いです。

ペルセポネは幽閉されたって怒ってたけど、ハデスが浮気した時はアンタ嫉妬してたくせに!


ギリシア神話を知らなくても楽しめる作品。

知っていると良い面と悪い面もありますね。

映画シリーズも続編、2013年「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々/魔の海」に続きます。



以下はギリシア神話のお話です。


半神半山羊の精霊サテュロスとは

森や山に住む、上半身が人間で下半身が山羊の精霊、妖精。

頭にも角がある。

酒好き、女好き(美少年も)、踊り好き、音楽好き。

酒神ディオニュソスによく付き従っている。


半神半馬ケンタウロスの賢者ケイロンとは

ケンタウロスは上半身が人間で、下半身が4本足の馬の姿をした種族。

粗野で好戦的な種族だが、その中でもケイロンだけは温厚で博識だった。

彼の父親はティタン族の王クロノスなので、神々と同様に不死である。

狩猟だけでなく医術にも精通し、ヘラクレスやアキレウスといった人間の英雄たちを鍛える師匠にもなる。

射手座はケイロンがモデル。


女神アテナの子どもとは

アテナは処女神だが、あるとき欲情した鍛冶神ヘパイストスが女神に抱きついた。

すぐに振りほどいたものの、足に精液が付いていた。

アテナは汚らわしいと羊毛で拭って捨てたが、そこから赤子が生まれたという。

(大地が母親とされる)

女神は同情したのか、その子を拾い我が子として養育させたという。


ロトスの実とは

叙事詩「オデュッセイア」の中で、オデュッセウスは航海の途中ある島に立ち寄る。

その島民はロトパゴス族といい、ロトスという木の実を食べていた。

オデュッセウスの部下たちがその実を食したところ、あまりの美味に帰郷を忘れこの地に留まりたいと言い出したという。

オデュッセウスは部下をなんとか連れ出し、島を脱出したという逸話がある。


ハデスの妻ペルセポネとは

神々の王ゼウスと、豊穣神デメーテルとの間に生まれた娘。

あるとき彼女が野原で花を摘んでいると、冥界の王ハデスが一目惚れする。

それに気づいたゼウスはハデスをそそのかし、ハデスは彼女を冥界に連れ去ってしまった。

娘がいなくなったことで、嘆いた母デメーテルは天界を降り世界中を探し回る。

豊穣神がいなくなったことで、世界は実りのない冬が延々と続いた。

さすがに困ったゼウスは、ハデスにペルセポネを返すよう命ずる。

ハデスもゼウスの命には従うしかないが、冥界に来たペルセポネにお礼としてザクロの実を差し出した。

(実は冥界の食べ物を口にすると、冥界の住人になる掟がある)

彼女はそれをひとくち口にする。

(ペルセポネもそれを知っていて口にしたとも伝わる)

天界に戻ったペルセポネだったが、冥界の食べ物を口にしたことで冥界に住まなくてはならなかった。

母デメーテルは当然納得がいかない。

結局はゼウスの裁定により、1年のうち3分の1は冥界で、3分の1は母のいる天界で、残り3分の1は好きな方へ、ということになった。

こうして1年のうち3分の1は、実りのない冬が訪れるようになったという。

でもハデスが妖精のメンテと浮気したとき、嫉妬したペルセポネはメンテを踏みつけ草に変えてしまったことがある。

以来、この草はミントと呼ばれる。

君蔵さんの映画日記

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