酔画仙
2002年
韓国
朝鮮王朝の画家チャン・スンオプの生涯を描いた伝記映画。
チャン・スンオプは19世紀に活躍した朝鮮を代表する画家で、朝鮮王朝の三園(三大画家)の1人とされる。
孤児の出でありながら、その類まれな才能で宮廷画家にまで昇りつめた。
だが生来スンオプは酒と女を好み、自由奔放を求めたびたび宮殿を飛び出し放蕩したことで知られる。
この放蕩画家チャン・スンオプを、チェ・ミンシクが演じている。
なお性欲旺盛な画家だけあって映画にも濡れ場が多く、R18指定となっている。
あらすじ
19世紀半ば、朝鮮王朝が国内外の危機に瀕していた頃。
孤児として虐げられていたスンオプは、宮廷の官僚で学者のキムに助けられる。
キムはスンオプが描く絵の並外れた才能に気づき、少年を村の画家の元に預け修行させた。
やがて成長したスンオプは、次にイ官僚の元へ預けられる。
イ家にある膨大な蔵書と絵画でさらなる研鑽に励むスンオプ。
そんな彼の描く絵をイ家の娘ソウンが褒め、スンオプは彼女に恋心を抱く。
しかし身分の違い過ぎる2人が結ばれることはなく、ソウンは他家に嫁いでいく。
失恋のスンオプはやがてイ家を去り、放浪の旅に出る・・・
ネタバレ!
正直、この映画を娯楽作品として観ていると面白くもない。
チャン・スンオプの生涯を追ってはいるのだけど、ドラマらしい盛り上がりも無いし、政治的な駆け引きもない。
スンオプは富や名声にまったく興味がなく、彼はただひたすらに酒を飲み、女性を抱き、そして絵を描き続けるのだ。
それが天才画家と称されたチャン・スンオプなのだろう。
そしてこの映画は、そんな彼の生涯を追う芸術作品なのだ。
実際、韓国では本作から女性との濡れ場をカットしたR指定なし版が、チャン・スンオプを知る教育作品として学童たちに観賞されている。
映画のお話の続き。
スンオプの名声は高まり、やがて宮廷に招かれるようになる。
しかし酒と女と自由を愛する彼はそこも飛び出し、放浪の旅に出る。
山河や風雪を越え、絵画の真髄と自然の神秘を探求するスンオプ。
しかし宮廷を脱走したことで、彼は抗命罪として捕らえられてしまう。
本来であれば斬首であるが、スンオプの才能は惜しまれ助命される。
でもやがてまた宮廷を飛び出してしまう。
やがて激動の時代とともに、朝鮮という国が崩壊してしまう。
人々が貧困にあえぎ苦しむ世の中となって、もはや芸術の神秘は失われてしまった。
スンオプは燃え盛るかまどを前にして、その身を投じる。
こうして彼の生涯とともに映画の幕が下りる。
(史実のチャン・スンオプは病死らしいです)
チャン・スンオプの残した数々の絵は、かつて偉大だったこの国の栄光の象徴であったといえよう。
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