ミッシング・ガン
2002年
中国
「銃が禁じられている国で一番危険なのは、銃を持つことよりも、銃を無くす事」
このキャッチコピーは秀逸だと思います。
原題は「尋槍」。
銃を無くした警官が、行方を探し回る懸念片(サスペンス作品)。
やがて紛失した銃による殺人事件が起こり、事態は緊迫する。
チアン・ウェン主演。
あらすじ
警察官のマーは泥酔した翌朝、自分の拳銃が無くなっていることに気づく。
彼は多いに焦った。
家中を探しまわったが見付からない。
幼い息子をも疑ったが違うようだ。
いったいどこで無くしてしまったのか、それとも盗まれたのか?
マーは知り合いを訪ねてまわるが、何を探しているのか本当の事は打ち明けられない。
こうして彼の苦悩の拳銃探しが始まる・・・
ネタバレ!
マーは昨日、妹の結婚式のあとに酔いつぶれて車で自宅に送られたことを思い出す。
彼は送ってくれたという、実業家チュウの家を訪ねてみた。
ところが家から出てきたのは、むかし付き合っていた恋人のモンだった。
恋人は10年前、別れの言葉も告げずにマーの元から突然去ってしまったのだ。
しかし今なぜかチュウの家にいる。
マーはますます混乱する。
さらにその日、元恋人と会ったことを知った妻が浮気を疑い始め、マーの騒動はさらに深刻となる。
ところが翌日、元恋人のモンが殺される事件が起こる。
凶器に使用されたのはマーがなくした拳銃だった。
たちまちマーは容疑者として捕まり、留置場に入れられる。
マーは独房の中で冷静になり、モンは実業家チュウに間違われて殺されたのだと考える。
彼の疑いが晴れ釈放されると、マーは犯人が再びチュウを狙うだろうと考え、チュウに成りすまして待ち構えた。
やがて銃を持った犯人が現れると、その正体は町の知人だった。
マーは自分が撃たれるのは、自らが招いた過失の罪滅ぼしなんだと思う。
そして弾丸を浴びながらも犯人を取り押さえると、血まみれの中で拳銃を手にして立ち上がる。
マーは太陽の光に顔を向け、目に涙を浮かべながら微笑み歩いて行った。
拳銃探しの緊迫した旅が続く果てに、最後の最後に真犯人が出てきた時は「あれ?この人誰だっけ」となる。
結局この映画は犯人捜しのミステリーではなく、拳銃を探すマーが出会う人々とのヒューマンドラマなんだと気づく。
断ち切れぬ恋人への想い、家族の愛、そして何気なく過ごしていた日常を取り戻すことの難しさを思い知らされる。
映画の最後でマーは立ち上がり歩いてゆくが、はたして彼は生きていたのか。
彼は撃たれて死んでおり、これはマーの魂ではないかという解釈もできてしまう。
そんな不思議な作品でした。
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