ニュー・シネマ・パラダイス

1988年

イタリア・フランス


シチリアの小さな村の映画館で働く映写技師と、映画好きの少年が心を通わせる友情物語。

やがて少年は大人になり、ローマで映画監督として成功する。

彼は亡き友人が残した想いとフィルムを受け取って、少年時代を懐かしむ感動作品。


映画史上最高の映画のひとつとして上位に挙げられる、時代を超えて愛される不朽の名作。

カンヌ国際映画祭のグランプリやアカデミーの外国語映画賞などを受賞し、世界中で公開された。


あらすじ

1988年のローマ。

映画監督のサルヴァトーレは、故郷の母からの電話でアルフレードが亡くなったことを知る。

彼はベッドの中で、アルフレードと過ごした少年時代のことを思い出す。


第二次世界大戦も終わったころ、シチリア島の村に住む8歳の少年トト(サルヴァトーレ)は映画に夢中だった。

村の唯一の娯楽は教会で上映される映画館で、週末の夜になると村人たちはこぞって集まった。

トトもたびたび映画館へ通い、映写室へ忍び込んでは映写技師のアルフレードに追い出される始末。

それでも2人はすっかり仲良くなり、やがてトトは映写機を操作する手ほどきを受けるまでになった・・・


ストーリー  ★★★★

映像     ★★★★

キャスト   ★★★

感動のエン度 ★★★★★


ネタバレ!

映画の上映中に、観客からブーイングが起こる。

それはラブシーンになると、いつも映像がカットされることだった。

これは厳格な神父がいつも上映する映画を事前に観賞して、官能的と思うシーンはフィルムのカットを命じていたからである。


トトとアルフレードの交流は続いた。

ある日いつものように映画を観て帰るトトを、母親が待ち構えていた。

牛乳を買ってくるように渡したお金で、映画を観ていたトトに母は怒り狂う。

それを見たアルフレードが、今夜の映画館で落とし物があったことを思い出す。

そう言ってポケットからお金を出すと、トトの母親に渡した。


ある晩、フィルムが燃え出して映画館が全焼する事故が起こる。

このときアルフレードは一命を取り留めたが、両眼を失明してしまう。

その後新しく再建された映画館で、映写機を動かすのはトトになった。


やがて10年の月日が流れる。

青年になったトトとアルフレードの交流は今も続いていた。

トトは映写技師を続けながら、自主制作の映画を撮影をするようになっていた。

ある日、彼は街で出会った少女のエレナに恋をする。

やがて2人は恋仲となるが、エレナの両親に反対される。

トトは駆け落ちしようとするが、約束の時間にエレナは現れなかった。

そして彼は兵役に就くため村を離れることになった。


トトが兵役を終えて村に帰って来たとき、そこにエレナの姿はなかった。

アルフレードはトトに対して、村を去るように告げた。

「ここにいてはお前の夢はかなえられない」

「村を去ったら夢を全力で追いかけろ、そして決して戻るな、故郷を思い出したり手紙も出すな」

2人は涙ながらに抱き合い、トトは旅立った。

やがて彼はローマで映画監督になった。


30年ぶりにサルヴァトーレ(トト)は故郷へ帰ってきた。

そしてアルフレードの葬儀に出席し、彼の形見の品を受け取る。

それは古いフィルムだった。

ローマに戻ったサルヴァトーレがそのフィルムを映写機にかけると、そこにはかつてカットされた数々の映画のラブシーンが映し出された。

トトは涙を浮かべながら微笑み、少年時代を懐かしんだ。



本作では劇場で公開されたものとは別に、完全版(ディレクターズカット)があります。

完全版では大人になったトトはエレナと再会する。

かつてエレナが約束の時間に現れなかったのは、家庭の都合で引っ越さなくてはならなかった事。

引っ越し先と連絡先のメモを、映画館に残していたことが語られる。

しかしトトが夢を叶える為には、村に引き留めてはいけないとアルフレードが2人を別れさせようとしていたことが分かる。

トトはアルフレードを恨むものの、エレナに「私と結ばれていたら素晴らしい映画監督にはなれなかった」と言われて納得する。

その後にトトはアルフレードの形見のフィルムを観る。

このときの涙には、少年時代の郷愁と青年時代のアルフレードの想いも含まれていると考えられる。

君蔵さんの映画日記

君蔵さんが日々観た映画の感想を思いのままに綴る日記。 高慢と偏見による映画レビューです。 あしからずご了承ください。 また映画のキャストや、俳優のプロフィール等の情報は完全なものではありません。

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