僕のスウィング
2002年
フランス
少年と、ロマの少女との、ひと夏の淡い恋を描いた物語。
マヌーシュ・スウィングの音楽がちりばめられた、心揺さぶる煌めくお話。
予備知識として
「ロマ」とは?
ロマ(単体ではロム、意味は"人”)は、インド北西部のパンジャブ地方を起源とする放浪の民。
7~10世紀にかけてムスリム人の侵略にあい、故郷を失った彼らは漂白の民となった。
やがて千年の時を越えて、彼らはヨーロッパ中に広まる。
英語ではジプシーと呼ばれた。
ジプシーはエジプシャン(エジプトから来た人)という言葉がなまったものであり、彼らの顔立ちがエジプト人に似ていたことからによる。
当然のごとく、彼らが自分達のことをジプシーと名乗ったわけではない。
ロマは故郷パレスチナをバビロニアに追われたユダヤ人と境遇が似ている。
しかしユダヤ人達はユダヤ教という一つの宗教で結び付き、やがて故郷にイスラエルという国を建国するまでに至る。
しかしロマは数家族単位でしか繋がりをもたず、また彼らはその地の他民族の文化に溶け込み、やがて定住していった。
その為か、彼らはヨーロッパの国々で差別や迫害の歴史を受ける。
特に第2次大戦時には、ナチスドイツによってユダヤ人とおなじようにロマも大量に虐殺されたという事実がある。
「マヌーシュ・スウィング」とは?
マヌーシュ(フランス中部以北からベルギー、オランダなどに暮らすロマの通称、意味は“男”)で生まれたスウィング・ジャズ。
その地に定住したロマ文化の音楽と、他の民族の音楽とが融合され生み出された、新たな音楽のジャンルのひとつ
(有名なスペインのフラメンコも、そういった音楽のひとつ)
あらすじ
10歳の少年マックスは、夏休みをフランス北部のストラスブールにある祖母の家で過ごしていた。
ある日マックスは、街で聴いたマヌーシュ・スウィングのギターに心を奪われる。
どうしてもギターを弾きたくなったマックスは、彼らマヌーシュが住む郊外の集落を訪れた。
そこで出会ったのが、黒い大きな瞳をした少年のような少女スウィングだった。
マヌーシュでギターを教えてもらえるようなったマックスは、日々通い続け練習を続ける。
またスウィングとも仲良くなったマックスは、大自然の中で一緒に遊び交流を深めた。
やがてマックスは天真爛漫な彼女にも心を奪われてゆく。
しかし夏休みは終わりを告げようとした・・・
ストーリー ★★★
映像 ★★★
キャスト ★★★
音楽 ★★★★★
ネタバレ!
夏休みの終わりとともに、マックスは実家のギリシアへ帰らなくてはならない。
現実は非常で、2人の交流はここで終わる。
マックスは楽しかった夏休みの思い出をつづった日記をスウィングに渡す。
しかし字の読めなかったスウィングは日記を開くこともなく、結局は棄ててしまう。
ああ切ない恋の終わりとともに映画も終わります。
しかしこの映画、音楽は素晴らしい。
マックスにギターを教える役者の人は実際にも世界的に有名なマヌーシュ・スウィングのギタリストらしく、劇中でもその腕前を披露する。
その指さばきにはオドロいた!
私は音楽には詳しくないのですが、ギターでここまで音を奏でられるものかと感心しました。
映画はフツーのお話なのですが、音楽は一聞の価値アリでした。
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