キル・ビル Vol.1
2003年10月10日
アメリカ
組織を抜けようとした花嫁の主人公が、婚約者や友人を惨殺されお腹の中の子も失われる。
彼女は復讐を誓い、組織とそのボスであるビルを殺そうとする復讐劇。
監督であるクエンティン・タランティーノのあらゆる“好きなモノ”が詰まった作品。
香港映画、日本映画、日本アニメ、西部劇といった要素を詰め込み、カンフーとチャンバラと任侠とアニメと夕陽のガンマンがてんこ盛りになっている。
元は1本の作品の予定だったが、上映時間が4時間を超えるような長編となってしまう為、前後編の2部作に分けられ公開された。
その第一部にあたる本作では、日本を主な舞台としていることもあり、当時の日本で大きな話題となって映画もヒットした。
刀で斬り合い血しぶきが飛び交う殺戮シーンが描かれるので、R15指定となっている。
あらすじ
かつて暗殺集団に属していた花嫁(名前不明)は、組織を抜け結婚しようとしていた。
しかし組織のボスであるビルと4人の暗殺者に教会で襲撃され、参列者はみな惨殺された。
花嫁(ブライド)は一命を取り留めたものの、彼女は昏睡状態に陥り、お腹にいた赤子は失われた。
4年の月日が流れ、彼女は病院で突如目が覚める。
ブライドはビルと4人の暗殺者への復讐を誓い、最初のターゲットであるオーレン・イシイがいる日本へと向かう・・・
ザ・ブライド/ユマ・サーマン
オーレン・イシイ/ルーシー・リュー
GOGO夕張/栗山千明
クレイジー88のリーダー/リュー・チャーフィー
クレイジー88/高橋一生
クレイジー88/ヤクザの親分(2役)/北村一輝
クレイジー88/クエンティン・タランティーノ
服部半蔵/千葉真一
ヤクザの田中親分/國村隼
黒人の暗殺者ヴァニータ/ヴィヴィカ・A・フォックス
片目の暗殺者エル/ダリル・ハンナ
男の暗殺者バド/マイケル・マドセン
ストーリー ★★★
映像 ★★★★
キャスト ★★★
血しぶき殺戮度 ★★★★★
ネタバレ!
ブライドはまず沖縄へ向かい、刀鍛冶の服部半蔵に会い刀を譲り受ける。
そして今やヤクザの大親分となって、日本の裏社会を牛耳るオーレン・イシイのいる東京へと向かう。
このオーレン・イシイの生い立ちを、日本アニメで描く徹底ぶり。
そしてこの映画で描かれる日本は、飛行機内や街中でも普通に刀を持ち歩くハリウッド映画によく出てくるナンチャッテ日本だ。
そしてオーレン・イシイがいる料亭に乗り込んだブライドは、迫りくる敵を斬って斬って斬りまくる。
殺戮シーンがモノクロ映像になっているのは、R指定の年齢制限を少しでも下げる為らしい。
最後はオーレン・イシイと一騎打ち。
見事に復讐の1ページを果たしたブライドが、次なるターゲットを求めて旅立つところで前編は終わり、後編「キル・ビル Vol.2」へと続く。
とまあ、お話としてはいたってシンプル。
けどこの映画には分かる人だけには分かる、あらゆる映画のシーンや台詞などのオマージュが散りばめられている。
私もすべてを把握はしていません。
以下、分かる限りのネタを紹介をしておきます。
・オープニングタイトルに香港の映画会社ショウ・ブラザーズ社のSBロゴが使われている。
・冒頭で千葉真一が語るナレーションは、1978年のテレビドラマ「柳生一族の陰謀」でのオープニングナレーションと似ている。
・ブライドの黄色いスーツ、ヘルメット、バイクは、1972年の香港映画「死亡遊戯」でブルース・リーが使用したものに似ている。
・クレイジー88が付けている黒い仮面も、1966年のテレビドラマ「グリーン・ホーネット」でブルース・リーが着用していたものと同じ。
・服部半蔵という役名は、1980年代のテレビドラマ「服部半蔵 影の軍団」で千葉真一が演じた役名からきている。
・オーレン・イシイの名は、同じく「服部半蔵 影の軍団」に登場するくの一お蓮と、監督の好きな日本人映画監督に石井の苗字が多かったことからきている。
・GOGO夕張の名は、北海道の夕張市で毎年開催されていたゆうばり映画祭からと、1967年のテレビアニメ「マッハGoGoGo」から
また女子高生がセーラ服で戦う姿は2000年のアニメ映画「BLOOD THE LAST VAMPIRE」と同じ。
・GOGO夕張の使用する武器は、1976年の香港映画「片腕カンフー対空とぶギロチン」に登場する“血滴子(空飛ぶギロチン)”に似ている。
武器の効果音も同じ。
また同映画の主題歌も劇中で使用されている。
・クレイジー88のリーダーを演じているリュー・チャーフィーは、1978年の香港映画「少林寺三十六房」の主演を務めたアクション俳優。
同映画はカンフー映画の傑作として名高いカルト的人気の作品で、監督のお気に入り。
・服部半蔵の弟子が言うセリフ「ハゲじゃない、剃ってるだけ」は、演じている大葉健二が1984年「コータローまかりとおる!」で演じた役と同じセリフを言っている。
・アニメパートは「BLOOD THE LAST VAMPIRE」や1995年「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」などを制作したアニメ制作会社が手掛けた。
また1983年「ゴルゴ13」の暴力描写や、 1987年「妖獣都市」の都会的要素を参考にしている。
劇中にアニメが挿入されるのは、監督が2001年のインド映画「Aalavandhan」に触発されたという。
・飛行機のシーンで背景が鮮やかで空が不気味に赤いのは、1968年のホラー映画「吸血鬼ゴケミドロ」を真似ている。
・空から東京を映し出したシーンは、2001年「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」で使用された横浜のミニチュアを再利用して東京にしている。
・家族を殺された女性が復讐するというお話は、1973年「修羅雪姫」に似ている。
また「修羅雪姫」で主演を務めた梶芽衣子が歌う曲が、本作でも挿入歌やエンディングに使用されている。
ちなみに「修羅雪姫」では撮影に費用がかかりすぎるシーンを静止画やイラストで表現されてており、アニメを挿入している本作とも似ている。
・花嫁が復讐するたびにリストから名前を消していくのは、1968年のフランス映画「黒衣の花嫁」に似ている。
・その他にも多数の映画作品からの引用がされている。
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